通信・通話無線機の選び方・ポイント

またひとつ仲間との楽しみが増えるツーリングアイテム

仲間との楽しいツーリング。走行中に会話ができたら便利だと思いませんか?道路交通法や電波法をしっかり守り、正しく使いましょう。

道路交通法と電波法の規制

まず道路交通法ですが、運転中の携帯電話の利用がダメなのはご存知かと思います。バイクも例外ではなく『全体もしくは一部を保持しなければ送受信できない装置を停止時を除いて使用してはならない(要約)』としています。つまり運転中は電話や無線機を手で持つことはもちろん、ボタンを押し続けるなどの操作も許されていないのです。一時的にポチっと押すことは問題ありません。
次に電波法ですが、特定小電力トランシーバ(電力10mWまで)が無免許で使用可能です。これを超える場合はアマチュア無線の免許が必要です。
ここではハンズフリーで、アマチュア無線の免許なしで使える無線について紹介します。

誰とどう使うかで選ぶ無線はほぼ決まる

タンデムでライダーとパッセンジャー(同乗者)が会話する程度であれば比較的低コストで購入できます。最近のモバイル機器などに使用されているBluetoothの無線機です。セットで販売されているモノもありますので、あとは次項の5点のポイントを参考にしてください。
ほかのライダーと会話するとなるとちょっと注意が必要です。
まずは、電波の範囲についてです。
電波法をクリアする無免許での無線利用は障害物がなにもないところでも200m前後が限界です。Bluetoothだと1,000mを超えるものもありますが、無線機器同士の登録(ペアリング)が必要で台数が限られます。ですので、5台以上連なるツーリングの場合は先頭から最後尾まで1回ではまず届かないでしょう。こういった使い方をするのであればアマチュア無線免許取得を考えるか、Bluetoothでのリレー形式(以下の「ひとり対ひとりの会話の場合」を参照してください)にしましょう。
次に、対話方法です。
ひとりの会話を複数人で聞く場合ですが、最近主流となっているBluetoothは先にも書いた通り台数がかなり限定されます。特定小電力トランシーバなら台数の限定はないですが、電波の範囲がよくて200mです。どっちがいいとは言い切れませんが、トランシーバはスイッチをONにしているときのみにその人だけしか発言できません。使い方次第ではありますが、ちょっと不便かもしれません。
ひとり対ひとりの会話の場合はBluetoothがオススメです。あらかじめ自分と相手の無線機を登録(ペアリング)して使用します。ものによっては複数台(実在する商品の最大数は6台)を登録しておいて使用時に相手を選んで会話するできるBluetooth機器もありますので、大人数の場合はそれぞれ異なる機器を登録して、リレー形式(伝言)でコミュニケーションをとるといいです。あらかじめルールを決めておくといいと思います。

その他のポイントは5点です

ここまで読んでいただければ、ほぼ購入すべきものは決まりました。あとは以下のポイントで最終的な選択をしてください。

  • 使用時間はどれだけあればいいか
  • 電池は乾電池か充電池か
  • 防水は必要か
  • ヘルメットへの取り付け
  • その他の使用用途 – ナビの音声や携帯との接続、音楽など

使用時間はどれだけあればいいか

長ければ長い方がいいに決まっていますが、例え何泊かするツーリングでも、コンビニなどで乾電池を購入もしくは寝るときに充電すれば帰ってくるまでしっかり使えますので、そこまで神経質になる必要はないと思います。
もしキャンプツーリングなどで使用するのであれば重要点として考えてください。

電池は乾電池か充電池か

どっちでもいいといえばいいですが。。。充電池の場合は充電を忘れたときにまったく使用できなくなるのがツラいです。あと充電器を持っていかなければならなくなります。かといって乾電池ってのはエコではないです。ベストは乾電池を使用する無線機で、エネループなどの充電池を使用することでしょうか。

防水は必要か

当然、防水機能があった方がいいです。雨でも強行するライダーさんたちであれば、ぜひ重要視してください。

ヘルメットへの取り付け

ほとんどのモデルはフルフェイスかジェットヘルに問題なく取り付けられます。1部の無線機でフルフェイスでもオプションが必要だったりする場合もあるのでよく調べて選びましょう。半帽ヘルメットにはまず取り付けられません。

その他の使用用途 – ナビの音声や携帯との接続、音楽など

会話以外に、ナビの音声を聞いたり、携帯電話と接続して電話できたり、音楽プレイヤーと接続して音楽を聞けるものもあります。どれもできればベストですが、なにを一番したいかはブレないようにしてください。
個人的見解ですが、バイク乗っているときに音楽を聞くのはホント危ないです。音で気付ける危険に気付けません。オススメしません。もちろん不要な会話もです。