多くのライダーが愛用しているツーリングマップルはその名の通りツーリング向けの地図です。濡れても破けずらく、使い込んでもページが抜けることがない本当によくできた地図です。
一方でホンダ社から発売されているバイクナビ(Gathers M ナビゲーション G3)などは、グローブをしたままでも操作ができたり、防水・防塵・耐震動でツーリングで使用する精密機器ならではの問題もクリアしました。
ツーリングライダーにとってはスマートフォンアプリもそうでないとなりません。同じような機能を持ったすばらしいアプリはほかにもありますが、ライダー向けでないために時に使いにくいこともあります。そんな小さく細かな使い勝手にこだわった touring spice map は、ツーリングライダー専用のAndroidアプリです。
Androidの基本設定にない画面常時点灯。常時点灯すればバイクナビやポータブルナビのように使えます。ただし、バイクのバッテリから電気を供給したり、ポータブル電源を十分に準備し、スマホの電池対策を万全にしているライダー向けの機能です。
普段使っていても面倒なときがある画面ロックの解除。グローブをしているライダーは間違いなく面倒です。画面が暗くなっても、ホームボタンや電源ボタンを押せば、地図をすぐに見ることができます。アプリを終了すればロックが有効になるのでセキュリティの問題はありません。
画面にあるとジャマなときがあり、ないと操作が不便なことがある、地図のズームボタン。その時々の場面でズームボタンの表示/非表示を設定することができます。
任意にリセットできるトリップメータがないバイクは少なくありません。燃費、ガソリンタンク容量を設定し、GPSを受信して走行距離を測ることで、残りのガソリンで走れる距離を把握することができます。
誰もが経験したことがあるAndroidの突然の再起動。走行中に再起動すると、画面ロックを解除してアプリを起動するという操作は危険ですし、まず不可能です。GPSを有効にしておけば、そんなまさかの時もアプリは自動で起動します。
今もなお一番人気の書籍地図であるツーリングマップルは本当によく使ってきました。また、ここ数年の間に発売されてきたバイク専用のナビは、非常に魅力的なものです。
そして、2010年後半あたりから本格的に市場に出てきたスマートフォンがこの両者の間に入ります。地図を拡大・縮小で表示できるのはもちろんのこと、GPSを使用すれば現在位置の特定も可能です。防水・防塵・耐震動の機種であれば、ハンドル付近にマウントしてナビのように使うこともできます。防水・防塵・耐震動でなくても、これまでの地図や携帯同様にタンクバッグに入れて使うこともできます。
本以上、ナビ未満でライダーそれぞれのツーリングスタイルに合わせて利用できるのがスマートフォンアプリのいいところです。
目的地などにポイントを置くことができます。書籍の地図ではできなかった表示/非表示の設定も可能です。ポイントは8種類のアイコンの中から選べ、メモ書きも可能です。また、ポイント接近時にのみ画面を常時点灯する機能で要所でのみ地図を活用することもできます。接近距離は、500m、1km、2km、3kmから選択できます。
いまや地図アプリには当然の機能。あって当たり前の機能です。touring spice map では、わずか2操作で地図上の現在地に移動できる機能もつけました。拡大表示しているときの現在地探しもカンタンです。
GPSで受信したデータを一定間隔ごとに記録し、走った軌跡を残せるGPSロガーももちろん搭載しました。touring spice map では、記録間隔を 5m/10m/20m/50m/100m/200m から選択することができます。 記録したデータは、アプリ上で地図に表示することや、GPS標準フォーマットのGPXファイル、Google MapやGoogle Earthの標準フォーマットであるKMLファイルに書き出すこともできます。
走行中のスマホ操作は極めて危険です。絶対にやめてください。バイクに搭載することを前提にしていないスマホは振動や風の影響で予期せぬ動きをすることもありますが、それに注視しないでください。より楽しく、より便利にするためのアプリが事故の原因にはなって欲しくありません。
安全運転を守れるライダーの方のみご利用ください。